EASTER RABBIT
この袂には花の息すらありはせぬ、さすれば雪に埋もれる椿の首をも拾おうぞ
とめどないのはお前か雪よ、まるで無情に降りくれば
その汚れを知らぬ白を使い、地に踞るすべてを埋めようか
もうこの袂のうちには何もない
花も、息も、その酔わぬものなどなき匂いすら
呼吸も詰めては白くけぶり
空気を震わせ濁りを呼ばん
けれどもそこな雪深く
一点、赤く染まるは何ものぞ
己も知らずに息延びる、
さも脆く儚き生き物に
流れ、止まる血の如く
赤いお前をもらおうか
雪に埋もれて消えゆくならば
この袂で朽ちてもよかろうよ
雪に埋もれる椿の花首
空いた袂へ拾おうぞ
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